ここまできたら、『オーヴァドライヴ』を使うしかない。水の術具である水竜剣やウコムの鉾があれば、「『オーヴァドライヴ』を使用→技で4回攻撃後に『オーヴァドライヴ』→つぎのターンも技で4回攻撃後に『オーヴァドライヴ』……」という手順で、LPとBPの許すかぎり、攻撃しつつ敵の動きを止めつづけることができる。
『オーヴァドライヴ』のLPコストは、クラスレベルなどの軽減効果でゼロにできる。術具を通して使うとLPコストは増えてしまうが、それでも黄色の1ですむはずだ。
能力値が低いせいで、技で与えるダメージ量はロクなものじゃないが、聖杯と技術強化の妙薬、ミルザの恩寵をすべて考慮して計算したところ、BPとLPが尽きる前に何とか倒せる、という結果が出た。『オーヴァドライヴ』を使わないターンを何度かはさむ必要はあるが、サルーインの攻撃は、第2形態に入ると術の比率が極端に増える。敵が動けるときの攻撃をディステニィストーンで無効化すれば、勝ち目は十分にあるだろう。
あと必要なのは、『オーヴァドライヴ』をある程度つづけて使える量のBPだけ。そこで、アイシャの最大BPを50まで上げてから戦ってみた。
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……が、この挑戦すらも跳ね返される。原因は極めて単純な見落とし。術具を介して術を使う場合、LPコストの軽減は術に対応したクラスのレベルではなく、術具に対応したクラスのレベルで行なわれることを忘れていたのだ(なんでこんな初歩的なことを……)。
『オーヴァドライヴ』を使用可能なローザリア術法士は、小型剣(水竜剣)にも、打槍(ウコムの鉾)にも対応していない。つまり、術具で『オーヴァドライヴ』を使う場合、LPコストの軽減ができず、黄色の1だと思いこんでいた『オーヴァドライヴ』のLPコストは、じつは3だということになる。こんなに消費が激しいのでは、サルーインを倒す前にこっちのLPが尽きて倒れてしまう……。
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こうなったら最後の手段。BP以外の能力値も上げる覚悟を決めた。技で大ダメージを与えて、短期決戦を狙っていく。
重要な能力値は、腕力と素早さ。このふたつのどちらか(または両方)がアップし、かつHPもBPも上がらなければセーブ、それ以外ならリセット、という方法でバトルをくり返し、余分な能力値の上昇をある程度抑えつつアイシャを鍛えた(BPを上げたときと同様、「腕力か素早さのみが上がったらセーブ、それ以外ならリセット」なら能力値をさらに下げられるが、いくら何でも時間がかかりすぎるので断念)。最終的な能力値は以下のとおり(装備による修正はのぞく)。
■サルーイン戦の最終的な能力値
サルーインとのバトルでおもに使うのは『かすみ二段』。小型剣に対応していないクラスでもBPコストとLPコストをともにゼロにでき、全技中トップクラスの確率で加撃が発生する優秀な技だ。しかもディフレクト不可なので、ミニオンに見切られてさえいなければ、第1形態のサルーインに弾かれる心配もない。
サルーイン戦の最初から『かすみ二段』が使えるように、この技はあらかじめ閃いておく。また、サルーインとのバトル中に、ディフレクト可能な技を閃いて弾かれてしまうともったいないので、『かすみ二段』からの派生技もあらかた覚えておいた。ただし、威力が非常に高く、ディフレクトされる確率の低い『変幻自在』だけは、サルーイン戦で閃いてコストなしで使えるよう、閃かないままにしておく。
また、連携、加撃、無足、支援、無足加撃、陣を解禁。『かすみ二段』をつづけて使っても連携しないが、加撃の『かすみ青眼崩し』なら連携可能。加撃が発生すれば、『オーヴァドライヴ』の効果中に、高確率で“ひとり連携”をキメることができる。与えるダメージ量は連携によって増えるので、これも結構重要だ。
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さらに、陣を解禁したので、聖獣陣を使って恩寵値の底上げを行なう。騎士団領で「聖獣陣を50回出す→バトル終了」という手順を17回くり返し、ミルザの恩寵値を950前後まで上げた。聖獣陣を狙うときは、マヒが有効で盾を持っていない敵を1体だけ残し、「幻夢結界→みね打ち→影縫い→みね打ち→影縫い」をくり返す。『みね打ち』や『影縫い』の使用時に強力な技を閃いて敵を倒してしまわないように、派生する技はあらかじめ閃いておくのも大事だ(即死効果を持つ『影矢』がとくに危険)。
そのあとで、術の購入とイベントによる恩寵値上げを開始(今回は、LPが下がると困るので、仲間をデスに捧げては生き返らせる方法は使っていない)。以上の手順により、恩寵値はエロールが1050前後、ミルザが1850前後まで上がっていたはずだ。
なお、ウコムの恩寵値は上げていない。ウコムの恩寵でサルーインにダメージを与えるのも悪くはないが、ウコムの恩寵の発動でミルザの恩寵が阻害される危険があるので、今回は見送った。
ちなみに、陣を解禁したので、サルーイン戦で三柱陣、聖獣陣、天輪陣が発生する可能性もある。第2形態戦で陣が発生すれば柱を多く壊すことができ、ダメージ効率がよくなるので、これもちょっとオイシイ。
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サルーイン戦では、以下のものを装備する。
■サルーイン戦で装備するもの
アクアマリンで火術を、怪魚の石鱗つきフィールドアーマーで水術を、ムーンストーンで邪術を、タイタスグリーブで土術を、トパーズで風術を、ダイアモンドで闇術を無効化するのが狙い。迷いどころがあるとすれば頭と首だろう。頭には幻術を無効化するエメラルド、首には魔術を無効化するアメジストを装備する手も考えられる。とくに、第2形態は幻術を頻繁に使うので、エメラルドはかなり魅力的だ。
しかし、第1形態は1ターン目に『氷幻術』よりも『ヘルファイア』を使う可能性がはるかに高い。また、第2形態戦でも、各種の幻術より『火の鳥』を防ぐ意義が大きいため(くわしくは後述)、頭に装備するのはエメラルドよりもアクアマリンのほうがいい、と判断した。首に装備するのも、第1形態1ターン目の『ウインドカッター』に耐えられるトパーズがベターと考えられる。
実戦の進めかたは下記のようになる。まずは、第1形態戦を解説しよう。
●1ターン目(残りBP:15)
アイシャは2ターン目の敵の攻撃に備えて『スターライトビット』を使用。このターンの敵の攻撃は装備で無効化して耐える。アイシャが敵よりも先に行動できていれば、無効化できない『サルーインソード』『空閃』『氷幻術』のいずれかを使われても、魔法盾で弾いて生き延びる可能性もなくはない。
そして、ターン終了時にミルザの恩寵を発動(発動確率は74%前後)。発動しなかった場合、もはやBP不足で勝ち目がないのでリセットしたほうがいい。なお、1ターン目でいきなり『オーヴァドライヴ』を使えるだけのBPはあるが、以前説明したとおり、『オーヴァドライヴ』を使ったターンには神の恩寵が発動しないので、ここはガマンだ。
●2ターン目(残りBP:33)
アイシャは『オーヴァドライヴ』を使用。サルーインより先に行動できればベストだが、サルーインに先攻された場合は、魔法盾が弾いてくれることを祈る(弾けなかったら終了)。
●3ターン目(残りBP:25)
前のターンの『オーヴァドライヴ』のおかげで、このターンは敵に攻撃されない。水竜剣で『かすみ二段』×4→『オーヴァドライヴ』の順に使用し、攻撃しつつ敵の動きを止めつづける。攻撃で与えるダメージ量は、加撃がどのくらい発生したか、何連携が成立したか、『変幻自在』を閃いたかなどで大きく変わるが、1ターンに2400~4400程度にはなる。
●4ターン目(残りBP:17)
早くもBPが息切れ。このターンで『オーヴァドライヴ』をふつうに使うだけだと、5ターン目開始時にBPが9しか残らず、『オーヴァドライヴ』を続行できない。つまり、6ターン目にはサルーインの攻撃にさらされることになる。
そこで、このターンは聖杯を使い、『奇蹟の水』→『オーヴァドライヴ』の順に行動。こうすれば、聖杯のEPを一気に8も消費してしまうものの、もう少し先のターンまで『オーヴァドライヴ』を使いつづけられるようになる。
●5ターン目(残りBP:42)
『かすみ二段』×4→『オーヴァドライヴ』の順に行動。
●6ターン目(残りBP:34)
『かすみ二段』×4→『オーヴァドライヴ』の順に行動。
●7ターン目(残りBP:26)
6ターン目までに、アイシャは水竜剣で『オーヴァドライヴ』を3回使っている。水竜剣による『オーヴァドライヴ』はLPコストが3なので、LPの消費量は合計9。アイシャのLPは妖精王に上げてもらっても12しかないので、これで残りLPは3。水竜剣でこれ以上『オーヴァドライヴ』を使うと、LPがゼロになって自滅してしまう。
そこで、このターンはまたも聖杯を使用。第1形態の攻撃はとにかく危険なので、聖杯を使いつぶしてでも、『オーヴァドライヴ』を使いつづけるほうが重要だ。
聖杯のEPはこのターンでどうせゼロになるので、限界まで酷使する。『ウォーターガン』×3→『奇蹟の水』→『オーヴァドライヴ』と使用し、サルーインに少しでもダメージを与えておく。
●8ターン目(残りBP:42)
このターンは『かすみ二段』を5連発。与えたダメージ量がよほど少なくないかぎり、これらの攻撃で第1形態を突破できる。
サルーインが第2形態になったあとは、まず『オーヴァドライヴ』を使用。そして、つぎのターンは攻撃せずにミイラの薬を使う。
ふつうなら、ポーションタイプのアイテムは、1回使うとなくなってしまう。しかし、『オーヴァドライヴ』の効果中なら、1個のポーションを5回連続で使用可能。ミイラの薬による回復量は「LPが減っている量の半分(小数点以下切捨て)」なので、最大LP12のアイシャが残りLP3の状態から5回使うと、4→2→1→1→0と回復して、残りLPは11になる。これにより、水竜剣での『オーヴァドライヴ』があと3回行なえるうえ、LPコストが黄色の1の『変幻自在』を、最低でも1回は安全に使うことが可能になるのだ。
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以降の展開は、わりと流動的。まずは、攻略の足がかりとなる、第2形態の行動パターンを説明しておこう。
■サルーイン第2形態の行動パターン
●ターンごとに以下のような行動の候補を持ち、候補のなかからランダムで行動を決める。ただし、第2形態になってから数えて7ターン目、14ターン目、21ターン目……という7ターンの周期で、通常の行動のかわりに『剣の雨』を使い、柱を復活させる(柱が1本もない場合は、柱の復活のみを行なう)
●各ターンの行動の候補は、下記のように推移する。ただし、第2形態になったあと、どの部分からループがはじまるかは固定されていない
A→B→C→C→(Aにもどる)
注目すべきはAのターン。見てわかるとおり、このターンは『ゴッドハンド』も『心の闇』も使ってこない。しかも、『火の鳥』はアクアマリンで、『クラック』と『デルタ・ペトラ』はタイタスグリーブで、『ダークネビュラ』はダイアモンドで無効化が可能。『ヴォーテクス』は魔法盾破壊の効果しかないので怖くない。つまり、Aのターンだけは、サルーインに何をされても安全なのだ。
アイシャの行動は「『オーヴァドライヴ』→『かすみ二段』×5」を基本とし、LPやBPが許せば「『かすみ二段』×4+『オーヴァドライヴ』」や、単発の『変幻自在』を織りまぜていく。サルーインがAの候補に含まれる行動を行なったら、以降は、『オーヴァドライヴ』の切れ目をできるだけそのターンに合わせる。こうすれば、アイシャの生存率を飛躍的に高めることが可能だ。あとは、『剣の雨』の直前のターンに『オーヴァドライヴ』を使用し、無効化できない攻撃をA以外のターンで食らわないよう祈るだけだ。
以上の戦法を用いて挑戦すること44回。ついにサルーインの撃破に成功した。
長かった……わたしが過去にやったすべてのやりこみのなかで、一番大変だったかもしれない……。