発売元 | セタ |
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シナリオ | 手塚一郎 |
発売日 | 1998年11月 |
価格 | 6,800円+税 |
対応機種 | セガサターン |
いわゆるギャルゲーですね。最初にお話をいただいたときは「『スーパーリアル麻雀』のキャラクター(女の子)たちが登場する、ホラーのアドベンチャーを」というものでした。機種がサターンということもあり、18禁のレートで出そうということになっていました。といっても、それはHなゲームということではなく、残酷描写があっても問題にならないようにする、との意図からです。
担当のかたからは、「何なら、ひとりやふたり、首を飛ばしちゃってもかまいませんから」なんて言われていたのですが(実話)、さすがに手塚も人の子なので、なかなか踏ん切りがつきません。そうこうしているうちに、やはりファンの人たちを悲しませるのは避けたいということで、いわゆるギャルゲーへと変わっていったのでした。
それからぼくが企画したのは、カメラマンが主人公の、カメラを使ったイベントを盛り込んだタイプのものでした。たとえば、真っ暗な公園で指輪を落として困っているキャラクター登場→特定の場所でフラッシュをたく→指輪に光が反射して発見……といった感じのものです。が、他のメーカーから「カメラマンを題材にしたゲームが出る」といった情報が入り、残念ながらボツになってしまいました。
と、まあ、いろいろあったわけです。
このゲームを作っていて、一番ビックリしたのは声優さんたちの「力」でした。それまではゲームに声が入っていることについて特別な感情はなかったのですが、収録現場に立ち会い、それが実際のゲームに反映されるのを見ると、認識を改めざるを得ませんでした。声は、うまく使いさえすれば、非常に強力な演出になる、と。とにかく、いろいろと勉強をさせていただいた一本でした。