出版・編集 | スクウェア・エニックス |
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著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 2006年2月23日 |
価格 | 1,900円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 736ページ(オールカラー) |
書籍コード | ISBN4-7575-1621-5 |
ディズニーとスクウェア・エニックスのコラボレーション作品の第3弾を、736ページの大ボリュームで徹底紹介。過去の作品との関連も含めて登場人物を紹介する「キャラクターの章」、移動ルートマップによってさらに使いやすくなった「シナリオの章」など、本作をあますことなく楽しむための情報を網羅している。そのほか、ディレクター・野村哲也氏のロングインタビューや「イラストギャラリー」、主題歌「Passion」の楽譜など、攻略以外の要素も満載。
(C) Disney Enterprise,Inc.
(C) 2006 SQUARE ENIX CO.,LTD. All Rights Reserved.
この本の巻末を飾っているのは、シナリオライター・野島一成氏とディレクター・野村哲也氏のダブルインタビュー。じつはこのおふたり、僕がこれまで取材してきた数多くの人のなかでも、極めてインタビューをしやすいかたがたです。というのも、サービス精神があふれんばかりに旺盛と言いましょうか、読者が喜ぶような話をつぎからつぎへと楽しい言葉でくり出してくださるから。今回はおふたりで計12ページも掲載していますが、これだけのページを使っても、カットしたおもしろい話は数知れず。もっとも、そのうちのかなりの部分が、とても載せられないオフレコ話だったわけでして……。問題のない範囲でそれらのオフレコ話を総括させていただくなら、「おふたりの今後の作品にも期待大」ってところですかね。
『グミシップ』の担当になってしまったおかげで、自分にとって『KHII』はシューティングゲームという認識なのです。うちのソラは、2ヵ月ほどグミシップに乗りっぱなしという、ミールの乗組員ばりの活動をしておりました。『グミシップ』のボリュームの大きさは反則ですよ(ホメ言葉)。
前作『キングダム ハーツ』とくらべて、『キングダム ハーツII』はアクション部分で苦戦することが少なく、ストーリーを進めるという点に関しては難易度が低いゲームと言える。そのため、今回のシナリオ攻略は、どちらかというと移動ルートマップのほうが主役で、解説は比較的あっさりした感じになった。かといって、このゲームのストーリーが浅いというわけでは決してない。そのことは、この本を読みながら各ワールドを冒険していけば、きっと実感していただけるはずだ。
バトルキャラクターのページでは、レベルごとの能力値や技のこまかいデータをはじめ、『KH』のアルティマニアで実現できなかった企画を採用することを決意したものの、データ量の多さで大変な目にあいました。さらに大変だったのは、画面写真の撮影。ひとつの技をちがった場面で何枚も撮影し、そこからベストなものを選ぶことを何日もくり返しました。ここでボツになった画像データは「20個もあるの」という名前のフォルダに保存していたのですが、その枚数に合わせてフォルダ名の数字を増やしていったら、最終的には「959個もあるの」という名前に。アリエルさん、集めすぎです。
ドナルド・ダックがジャック・スケリントンに『ドナケアル』を使うときのボイスが、「メッコール」に聞こえてならない。トロンがピンチになったときのボイスが、「出番でし!」に聞こえて「いや、むしろ出番なくなりそうだって!」とツッコミを入れたくてしょうがない。ゼムナス(鎧)が背景に飾ってある武器を使った攻撃をくり出すときのボイスが、「もぉあかん~」に聞こえて笑いが止まらない。
12月中旬まで、別の本の仕事をしていたので、本格的に本書の制作に参加したのはクリスマス近くでした。そのため、ゆっくりプレイする時間が得られず、ミニゲームをおもに担当することに。なかでもプー関係のミニゲームが多かったのは、私の母がプーのファンで、うちにぬいぐるみがやたらたくさんあったり、飼っている犬にプーと名付けてたりすること(実話)と、無関係とは思えません。
いろいろ苦労しましたが、プロローグページでのソラ&ロクサスの一人称語りは、直前のあらすじ2ページを含め、満足いくデキに仕上がりました。チョコレートの包装のようなオシャレなデザインもお気に入り。
また、この本では、野村哲也氏へのインタビューコーナーの一部(シナリオに関する質問)を担当しました。それまでもお話をうかがう機会は多少あったのですが、コーナーとして直接のインタビューからその後のテキストまとめまでを責任持って引き受けるのははじめて。野村さん、私のマヌケかつ無礼な質問にていねいに答えてくださり、ありがとうございます。日下部嬢@野村氏ファンにさんざんうらやましがられました。山下社長は取材中、私の横で冷や汗をかいていたそうですが……。
ミニゲームコーナー担当でしたが、『ポスターはり』に熱中しすぎて、締め切りに間に合わないところでした(半分ウソ)。さて、今作のミニゲームは、タイムをケズるシビアなゲームあり、ミュージカルの音ゲーありと、非常にバラエティに富んでいて楽しめました。ただ、前作で『プーのブランコ』が大好きだった自分としては、プーを飛ばすゲームがなかったのがちょっぴり残念。たとえば、『プーとハチミツのつぼ』で、ベストなタイミングでボタンを押すと、ツボと一緒に……(自主規制)。
基本的に気が短い私は、お金や経験値をかせがず、サクサク物語を進めます。今回もそんな感じでゲームを進め、何度もコンティニューしながらクリアしたわけですが……一番苦戦したのはホロウバスティオンのダンサー×5かもしれない。
裏ハデスカップ49回戦。RPGにおいて、主人公たちのパーティーに多対1でボコボコにされるラスボスの気持ちがよくわかりました。きたねぇぞ、お前ら!
新年は『キングダム ハーツII』をプレイしながら迎えよう!と意気込んで、12月31日の夕方からプレイをはじめたら、いつの間にかタイムアタック攻略になって年越し前にクリアし、寝ながら新年を迎えてしまいました。明けましておめでとうございます。
本作でもタイムアタック攻略に挑戦し、EASYモードで開始して最終セーブポイント到達が5時間以内、セフィロス撃破もレベル30未満で達成しました。なお、低レベルでセフィロスに会うためには、ザコ敵とのバトルではアンチフォームになって戦うことで、経験値入手をできるだけ回避しないといけません。正直、こっちの作業のほうが苦行でしたね……。
みなさんは『キングダム ハーツII』で何が気に入ったでしょうか? ストーリー、バトル、音楽? 私にはふたつお気に入りがあって、ひとつはアトランティカでのミュージカル。とくに『パート・オブ・ユア・ワールド』が好きで、アトランティカに行くことがあれば、ついやってしまっていました。それともうひとつは、ソラとリクの連携。最後にふたりがパンッと手を合わせるところだけが見たくて、存在しなかった世界に行ってはむやみに『エターナルセッション』ばかり発動させてたなぁ(笑)。
アイテム関連のページを担当しました。『キングダム ハーツ』シリーズにもさまざまなアイテムが登場しますが、個人的に注目しているのはキーブレード。次回作ではどんなキーブレードが登場するのか、いまから楽しみです。
シナリオやシークレットに加えて、今回はエネミーの章にも少し関わらせていただきました。不慣れな作業ではありましたが、1体のエネミーとじっくり向き合うことで、それまで気づけなかったさまざまなアクションが見られて楽しかったです。
各ワールドの紹介とワールドキャラクター紹介、それからイラストギャラリーを担当しました。とくにイラストギャラリーでは、野村哲也氏のイラストをあつかうということで、緊張に心臓をバコバコさせながら誌面を作らせていただきました。そのほかの部分では反省しきり。やっぱり言葉って難しい。
好きなワールド(?)……エンシェントハイウェイ
好きなキャラクター(?)……ジョイライダー、キマイラR
会社の前にある大きな道路を車が走り抜けていく姿までもがグミルートに見えたあの日。ハイウェイではないのだけれど、そこはかとなくエンシェント。