発行 | アスキー |
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発売 | アスペクト |
著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 1996年8月1日 |
価格 | 951円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 128ページ(オールカラー) |
書籍コード | ISBN4-89366-561-8 |
クラリス&エリオットドリーム+最終ドリームの合計7ステージを、CGマップでほぼカンペキに再現。各ドリームのポイントとなる地点に解説を添えてあるほか、Aランクを獲得するうえで欠かせない「無限リンク」などの上級者向けテクニックも多数紹介している。A-LIFEシステムのコーナーでは、見ることが非常に難しいスーパーピアン&ピアンタワーの写真も掲載。
(C) SEGA ENTERPRISES,LTD.1996
(C) 1996 ASCII
128ページというのはベントスタッフの本としては異例の薄さなのですが(笑)、描き下ろしのマップが美しく、必要な情報も収まり良くまとまっているので、結構気に入っている本です。というより、『ナイツ』自体がすごく好きなゲームだったから、さらに印象が良くなっているのでしょう。ただ、『ナイツ』に関しては、ちょっと反省すべき事件がありまして……。SEGA竹崎さんにお招きいただいて、「1996年のゲームマーケットを振り返る」というセガの広告記事に出演したことがあったんです。そこで、「1996年のゲーム史に残るゲームは?」との質問を受けたときに、僕はあろうことかセガのハードではプレイできない3タイトル――『ポケモン』『パラッパラッパー』『スーパーマリオ64』――を挙げたのでした。いや、正直なところを言うと、『ナイツ』を入れようかどうか、しばし悩んだんですよ。ただ、ゲームの進化の樹形図を考えたときに、『ナイツ』のあとにつづく作品があるのかどうかが見えなかったために、名前を挙げるのをひかえてしまったのです。ただ、いまにして思えば、あのときの判断は誤りでした。以降にマネができないほど独創的なアイデアを持った作品として、また、セガサターンというハードを代表する作品として、『ナイツ』は1996年のゲーム史に刻んでおくべきタイトルだったのです。空を飛ぶあの気持ち良さや、やりこみがいのあるレースゲームのようなゲーム性は、いまでもときおりプレイしたくなるほどですからね(エンディングテーマも最高ですし)。それにしても、セガの広告記事だというのに、あのような思慮不足なコメントを何の不満も言わずに載せてくださった、SEGA竹崎さんと中 裕司さんの度量の大きさには感服せざるを得ません。機会があれば、また中さんのゲームの本を作ってみたいですね。
もともと僕はアクションゲームが苦手なので、ステージ別攻略はもっとも簡単と言われる最終ステージのみを担当。はじめは気乗りしなかったけれど、大空を自由に飛びまわる爽快感にすっかり魅せられて、本書の作業が終わるころにはかなりの腕前になりました。ただし、最終ステージだけ。ほかのステージはほとんどプレイしていなかったので、自力で最終ステージを出現させるのはひと苦労だったりします。
マップを描き起こすために、ナイツを一歩一歩動かしては、地形を紙に描く……をくり返した毎日。この本に掲載されているマップは、その苦労の賜物です。マップ作業のかたわら、一生懸命育てていたピアンたちも、いまでは立派なスーパーピアンになりました。
マップ、ボス戦、Aランクへの道、A-LIFEと、つづけざまに渡される仕事にキリキリ舞い(方向ボタン左下+Lボタン)。
『ナイツ』がベントスタッフに届いてから、ひたすらマップを描き起こす作業に専念しました。さまざまな事情により、結局2ヵ月近くを費やしましたが、そのぶんマップの正確さや緻密さ、完成度などはかなり高いと思います。2ヵ月間の努力の結晶を見ていただければ幸いです。