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作品詳細

ウィザードリィ・外伝II イマジネーションズ ガイドブック

発行 アスキー出版局
監修 ベニー松山
編集 スタジオベントスタッフ
発売日 1993年1月
価格 951円+税
判型 B5判
ページ数 カラー48ページ+モノクロ64ページ
雑誌コード 63596-54

著者コメント

 じつはスタジオベントスタッフの“記念すべき”1冊目は、「ALL ABOUT 対戦格闘ゲーム」ではなくこの本なのだが、そう教えてあげたら山下にとてもイヤな顔をされ、却下された。まあ未踏峰の山頂に登ったらそこにスパイダーマンが座ってお茶をすすっていたような、そんな気分だったのだろう(笑)。実際の話この本はベントスタッフではなく、「ウィザードリィのすべて」と同じように俺が書いている。モンスターデータの打ち込みを板場にやってもらったのでベントスタッフ編で間違いはないのだが、そう言えば当時彼はフリーだったか。
 で、なぜにベニー松山著ではなく監修という形にしたのかと言うと、ゲームのほうのシナリオその他を自分でやってしまっていたからである。
 これは個人的な意見ではあるのだが、『ウィズ』はシナリオVまでと外伝のI・IIは、公式な設定というものがそぐわないゲームであるように思える。「これが唯一の正しい設定なんですよ」と言われると、途端に気持ちが萎えてしまうような……。もちろん初期作品の頃はそうした内部設定を公開するような時代ではなかったから、当然と言えば当然なのだが、ユーザー自身が想像する余地を奪ってしまってはならないと、『ウィズ』に関して俺は強く肝に銘じていた。
 しかしながら、シナリオを書いた本人が攻略本を著したとなると、それは意図せず“公式設定”の意味合いを含んでしまうことになる。それでは読者(ユーザー)の楽しみを潰してしまいかねないと考えあぐね、それでは俺は監修ということにして、書名も公式攻略本では決してない“想像の手引き書”とした。公式のほうが商売的にはいいという意見も当然あったが、あえてそうさせてもらった。
 内容的には、「すべて」ではできなかったことをほとんどやれた気がする。例えば武器をはじめとするアイテム類のイラスト化。定番アイテム以外は自分で設定したものだっただけに、書いてくれた高橋政輝氏との打ち合わせも大変スムーズにいった。迷宮各層解説の挿し絵は、モンスターデザインを担当された池上明子氏自らに引き受けてもらい、ゲームの雰囲気そのままに仕上がった。本来モノクロだった(GB用ソフトなので……)モンスターイラストにも彩色が施され、総じて納得のいく誌面構成になったと思っている。今もこの本を喜んでくれている読者の声を聞くことがあり、光栄である。
 ただ、俺自身は5冊ほど持っていたこの本を、引っ越しのどさくさで段ボールごと紛失してしまい、現在はベントスタッフに保存用が残るのみである。おそらく版下も現存しておらず(そもそも雑誌扱いである)、二度と刷られることはないだろう。
 なお、各階マップ下の攻略手引きを、緊急ヘルプで古川日出男が書いている。そうした意味でも貴重な一冊ではなかろうか。

CONTENTS

★アイテムコレクション

★モンスターマニュアル

★召喚モンスター

★STORY – CURSE OF THE ANCIENT EMPEROR

★各種族/性格 ★職業

★迷宮攻略 ★呪文リスト
  魔術師系
  僧侶系

★アイテムデータ

★モンスターデータ

★テクニカルアドバイス