今回のターゲットとなる敵はいずれも、無策で勝てるような生ぬるい相手ではない。それらの敵を、最弱のキャラクターであるアイシャひとりで、しかも最低のHPを保ったまま倒すのが今回の目標だ。そのためには、戦う前に、膨大な時間をかけた入念な準備を行なう必要がある。ここでは、その詳細を説明していこう。
なお、各ターゲットに対しては、それぞれ専用のこまかな準備も必要。全体に共通する準備を終えたら、以降は各ターゲットに特化した準備を行なって、個別にプレイデータを保存している。ひとつのプレイデータで「ジュエルビーストを倒してセーブ→そのつづきでシェラハを倒してセーブ……」と継続して進めているわけではないので注意。
まずは、ひたすら周回をくり返し、「シェラハに会えるようにしておく」「スキル習得のために必要となる大量のジュエルをまかなえるようにしておく」「選択できる初期クラスを増やしておく」「ショップレベルを上げておく」などの準備を整える。 本番は8周目と決めた。「絶対に8周目でなければならない」という理由があるわけではないが、「最後のマルディアス」できっちりキメると、なんとなく気分がいいので。
本番となる8周目では、主人公にアイシャ、初期クラスに聖戦士を選択。8人の主人公のうち、初期HPはアイシャが40と一番低く、聖戦士のようにクラス特性が【伝説】のものを初期クラスにすると、最大HPが10も下がるからだ。この組み合わせで、最大HPは理論上最小値の30になる。初期クラスは戦士や武闘家などでもかまわないが、聖戦士なら、のちのち必要となるスキルに対応している数が多く、いくつものスキルを安く修練できるため、より有利になると判断した。
アイシャの初期能力値は以下のようになる。
■アイシャの初期能力値
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初期能力値で終盤のボスと戦うためには、当然、初期能力値を維持したままゲームを進めなければならない。
パーティ全体をその状態に保つのは難しいが、ひとりだけなら意外に簡単。ゲーム開始から『防御』しかしていないキャラクターは、能力値が上がらないからだ。アイシャ自身はひたすら『防御』を行ない、道中は仲間に戦ってもらえば、アイシャの能力値は初期状態を保てる。すべての準備が整ったらパーティから仲間をはずしてアイシャひとりになり、ターゲットであるボスに挑めばいい。
仲間たちは、基本的には、道中でどんな戦いかたをしてもOK。ただし、8周目にかぎらず、1周目から通して、一度たりとも連携をしてはならない。1回でも連携したら最後、ジュエルビーストに勝てなくなる(理由は後述)。
そこで、絶対に連携しない技や術の組み合わせをあらかじめ探しておき、その組み合わせを用いて戦う。一番簡単なのは、4人で『火の鳥』を使うこと。『火の鳥』が効きにくい相手には、「4人で『電光石火』」とか「4人で『変幻自在』」とか「『電光石火』+『ハヤブサ斬り』+『返し突き』」とか「『変幻自在』+『小転』」とかを使って戦えばいい。万が一、選択ミスやカンちがいで連携してしまったら、即リセット。
ちなみに、サルーインはジュエルビーストの真逆で、連携しておかないと勝てない(くわしくは後述)。しかし、いったん連携してしまったら、連携していない状態には二度ともどせないので、連携を行なうのはサルーイン戦の直前まで保留している。
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今回の条件で強敵たちを倒すには、貴重なアイテムがいくつも必要。モンスターからの戦利品や財宝の発掘などで、それらのアイテムを集める。
とくにレアとも言えないものをのぞき、今回狙って集めたのは以下のもの。
■狙って集めたレアなアイテム
これらのうち、敵が落とすものは、想像していたほどは苦労せずに手に入った。ペギーハートは狙って取ったひとつのほかに、ジュエルかせぎ中に勝手にもう1個手に入ったくらいだし、レッドドラゴンを1分で倒せるほど強くなっていたおかげで、竜槍マリストリクも1時間程度であっさり入手。イフリートも、『サザンクロス』や『三星衝』で集中攻撃すれば2ターン程度で倒せるため、フラショナルや冥界毒爪を入手するためのくり返しもそれほど苦にはならなかった。
大変だったのは財宝の発掘。この程度のランクのアイテムでも、手に入れるのは相当な重労働だった。青の剣とか紅孔雀とかが必要じゃなくて本当によかった……。
しかし最高にアツいのは、そうやって苦労して集めたアイテムが、期待したほど活躍してくれなかったこと。とくに、ペギーハート、流星刀、フランベルジュ、竜鱗の盾は、何の役にも立たなかった。いったい何のためにあんな苦労を……。
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今回のプレイでは、神の恩寵がバトルのカギをにぎりまくる。恩寵値は極限まで高めた状態でバトルに臨みたいところだ。
通常だと、恩寵値はすべての神の合計で1000までしか上がらない。1001以上に上げても、バトルを行なうと切り捨ての処理が入り、強制的に合計1000以下に下げられてしまう。
ただし、この処理が入るのはバトル終了時。バトル開始時に下がるわけではない。そのため、あらかじめ恩寵値をムチャクチャに高めておけば、つぎの1回のバトルにかぎり、恩寵値がムチャクチャに高い状態で戦うことができる。準備作業のうち、バトルが必要となるものをすべて終えたあとで恩寵値を一気に上げ、そのあと1回もバトルをせずにボスのところまで行けば、神の恩寵をフル活用して戦えるわけだ。
恩寵値は、その神の神殿でお金を使うと、200金につき1上がる。よって、「恩寵値を上げたい神の神殿で術を買う→対立する系統の術を別の場所で思い出す→封印された術を神殿で復活」という手順をくり返せば、お金のつづくかぎり、無限に恩寵値を上げることが可能だ。
とはいえ、術を買える神殿のないシリル、エリス、デス、サルーイン、シェラハの場合、この方法は使えない。また、エロールとミルザは、それぞれの神殿で買える術の対立系統である闇術や邪術の購入ができないため、「封印しては思い出す」という方法は不可。マルディアス中から仲間をかき集め、片っ端から術をすべて買わせる人海戦術で恩寵値を上げるしかない。
さて、このようにすれば恩寵値は上げられるが、見てわかるとおり、とてつもなくお金がかかる。神殿に捧げるお金をかせぎまくらねばならない。
お金かせぎの基本は宝箱。世界中のダンジョンで、再配置される宝箱を利用し、売却用にアイテムをあさる。当然、宝箱1個ごとに、ある程度高値で売れるアイテムが手に入るまでやり直す。そのほか、道中のバトルで敵が落とすアイテムにもオイシイものがある(オーガの怪力手袋、リザードロードのスコーピオンやエスピオナージュなど)。
アイテムを売るタイミングも重要。パーティが現金として所持できるお金は99万9999金が上限なので、あわててアイテムを売ってしまうと、もうそれ以上持てないという事態になりかねない。
そこで、一部のアイテムは現物のまま保存しておく。こうすれば、「手持ちの現金を神殿で使い切る→現物のまま保存していたアイテムを換金→そのお金をまた神殿で使う」という手順で、トータル100万金以上を使った恩寵値上げを行なえる。
保存しておくアイテムは自分で持ち歩く以外に、世界各地の仲間を荷物持ちに使い、高価なアイテムをびっしり装備させておくという方法も併用。その結果、とくに高く売れるアイテムだけでも、下記の数が集まった。
■保存しておいたアイテム(一部)
さらに、バトルで必要になるアイテムを集め終えてなお、お宝の地図が12枚もあまったため、これもお金かせぎに利用。アイテムを売らずにとっておいたのと同様の理由で地図のまま持ち歩き、最後で一気に発掘した。
最終的な金額は、手持ちの現金が約84万金、保存しておいたアイテムの売却金額が約70万金、お宝の地図からの出土が現金とアイテムの売却額を合わせて約13万金。以上のトータル約167万金を使って恩寵値上げを行なった。
また、上昇量は微々たるものだが、イベントによる恩寵値の上昇も利用している。ソウルドレインとイフリートは倒したあと、報酬をもらわずに放置し、準備のためのすべてのバトルを終えたあとで報酬をもらいに行った。これにより、エロールの恩寵値が40、ミルザの恩寵値が30アップ。前述のとおり、エロールやミルザの恩寵値は、神殿だけでは上げられる量にかぎりがあるので、こういったこまかい工夫で恩寵値の上乗せを行なっている。
ちなみに、まちがいなく恩寵が必要になると考えていた神は、エロール(LP回復)、ウコム(大ダメージ)、アムト(HP回復+状態異常解除)。これらの神の恩寵値は、エロールが1100くらい、ウコムとアムトはどちらも3600くらいまで上がっていたはずだ(恩寵値は画面では確認できないので、計算上の推定)。
……実際のバトルでは、途中で驚愕の事実がいろいろ発覚し、とんでもないことになってしまったのだが……(詳細は後述)。
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