ジュエルビーストの攻撃能力はすさまじい。まともに戦えば、HPが600前後ある5人パーティでも苦戦はまぬがれないだろう。
しかし、以前にやった「主人公ひとり戦闘クリア」のとき(以下、前回)の経験から、防具を徹底的に固め、ローザリア重装兵Lv5になり、『アーマーブレス』をかければ、ジュエルビーストのどんな攻撃でもダメージを受けなくなることがわかっている。
よって楽勝……と思っていたのだが、やってみたら、あっさりダメージを食らって、一撃で倒されてしまった。いきなり予定外の事態。
これはたぶん、能力値の差が原因だ。前回は、キャラクターをふつうに鍛えたので、能力値はすべて40以上になっていた。しかし、今回のアイシャは能力値が低すぎて、体力によるダメージの軽減がほとんどできず、愛に依存する『アーマーブレス』の効果も下がっている。そのため、装備がまったく同じでも、ダメージの軽減能力が前回よりも低くなってしまうのだ。
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HP30のアイシャひとりでは、ダメージを完全にシャットアウトしないとジュエルビーストを倒せない。ダメージをゼロにできないかと装備をこまかく調整して何度も挑んでみた結果、ジュエルビーストの攻撃に耐えられる組み合わせを何とか発見できた。
■ジュエルビーストの攻撃に耐えるための装備
以上の装備で、ローザリア重装兵Lv5が『アーマーブレス』を使えば、『叩きつけ』だろうが『ジュエルブラスター』だろうが屁でもない。完全ノーダメージに抑えこむことができる。
属性防御補正を高めるために、精霊石の杖×3とオブシダンソードは必須。本当は、冥界毒爪で補強したファランギー+2を攻撃用に装備したかったのだが、そんなものを持つ余裕はどこにも存在しなかった……。
ジュエルビーストの攻撃から身を守るための条件がもうひとつある。それは、絶対に敵に連携させてはいけないということ。連携による攻撃は対象の防御力の一部を無視するため、どんなに防御力を上げても、連携されるとダメージを完全に防ぐことはできないのだ。
こちらのパーティはアイシャひとりなので、当然、敵の攻撃はアイシャに集中する。ゆえに、通常なら敵の攻撃は連携しまくる。
しかし、敵の連携は、こちらが過去に一度も連携していなければ、絶対に成立しない。8周のあいだ一度も連携せずに進めてきたのは、ジュエルビーストの連携を封じるためなのだ。
代償として、こちらも無足や加撃が使えなくなるが、これらは「絶対に必要」というわけではない。敵の連携封じのほうが優先だ。
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さて、「敵の攻撃でダメージを受けない」のだから、100%勝てそうに思えるが、もちろんそんなにアマくはない。
当たり前の話だが、バトル開始直後は、まだ『アーマーブレス』がかかっていない。1ターン目だけは、『アーマーブレス』がかかっていない状態で、敵の攻撃に耐えなければならないのだ。
ジュエルビーストの1ターン目の攻撃は、「『マルチプレックスアイ』×2」か「基本術×4」のどちらか。『マルチプレックスアイ』がきた場合、ダメージは受けないものの、追加効果でマヒしたら事実上負け(つぎのターンで、『アーマーブレス』の恩恵を得ないまま攻撃されるため、耐えられない)。一方、基本術×4の場合、ジュエルビーストが『ヘルファイア』や『エナジーボルト』ばかりを使ってくれれば、ノーダメージで切り抜けられる(ただし、『エナジーボルト』のショック効果で術を阻害されたら、『マルチプレックスアイ』でマヒしたときと同様、つぎのターンで負ける)。
1ターン目を何とか乗り切って『アーマーブレス』を使えば、以降はダメージを受けない。これで勝利は確定だ。
しかし、ダメージを受けなくても、『マルチプレックスアイ』によるマヒは困る。本当に困る。
戦う前は、「マヒ状態はアムトの恩寵で解除されるからべつに問題ないよね」と思っていたのだが……実際にやってみると、どういうわけか、いくら待ってもアムトの恩寵が発動しない。
前述のとおり、アムトの恩寵値は3600オーバーまで上げている。ボス戦では、恩寵値が2500以上で、ほかの条件を満たしているなら、神の恩寵は100%発動するはずなのだ。
なのに発動しない。なぜ?
実験的なバトルをくり返した結果……主人公ひとりで戦う場合、神の恩寵の発動に、下記のような例外のケースがあることが新たにわかった。
■神の恩寵の発動の例外
a.ターン終了時に主人公が行動不能だと発動しない
b.主人公が召喚キャラクターと交代すると、そのターンは発動しない(召喚キャラクターからもどるターンも同様)
c.『タイムディシーバー』『オーヴァドライヴ』『クイックタイム』を使ったターンは発動しない
d.いずれかの神の恩寵が発動すると、向こう10ターンはどの神の恩寵も発動しなくなる(このターン数はバトルをまたいで計測される)
※パーティがふたり以上の場合、かならずしも上記のとおりにはならないこともある(たとえば、5人全員が眠り状態でも神の恩寵が発動することがある)
上記のうち、a、b、cについては、あるひとつの仮説を立てると、なぜそうなるのか納得できる。
その仮説とは……神の恩寵は、内部的にはパーティメンバーの行動としてあつかわれているというもの。
主人公がターン終了時に行動不能になっていると、主人公が「恩寵を使う」という行動を行なえず、神の恩寵は発動しない(上記a)。召喚によって主人公がバトルから退場したターンも同様(上記b)。『タイムディシーバー』などでターンを強制終了したときに発動しないのは、「恩寵を使う」という行動もスキップされるためと考えられる(上記c)。
いま目の前の問題で重要なのは、上記のa。アイシャがマヒしていて行動不能だと、アイシャは「アムトの恩寵を使う」という行動が行なえない。「マヒによって発動条件を満たしているが、マヒしているから発動できない」というマヌケな事態におちいってしまっているのだ。
例外的に、時間経過によって状態異常が解除され、つぎのターンから行動可能になる場合、解除されるターンの終了時に、ごくごくまれにだが恩寵が発動する。しかし、これは「時間経過でマヒが解除されれば、マヒを解除するための恩寵が発動する」ということでしかなく、何の意味もない。
というわけで、今回のプレイでは、アムトの恩寵はまったく役に立たない。神殿にささげた70万金を返してくれ……。
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凝視耐性を持つ水鏡の盾さえあれば、『マルチプレックスアイ』は無効化できる。しかし、不覚にも「今回のプレイでは水鏡の盾は必要ない」と判断し、取らずに進めてきてしまった。
凝視耐性がほしいだけなら、邪眼の魔除けで代用が可能。しかし、邪眼の魔除けを装備するにはガーディアンリングをはずさねばならず、そうしてしまうと防御力が下がるため、ほかの攻撃に耐えられなくなる。マヒを防ぐスカーレットローブも、同様の事情で使えない。
かといって、いまさら水鏡の盾を取ろうとするのは大変すぎる。確実に落とす水竜とはもう戦えず、低確率で落とす玄竜が出現しやすいバトルレベルもすでに超えてしまっているのだ。財宝発掘? 聞こえないね。
『マルチプレックスアイ』によるマヒは、甘んじて受けるしかあるまい。時間経過でマヒ状態が解除されるのを待ちながら、気長に戦うのみだ。幸い、ダメージはいっさい受けないので、どんなにマヒしまくっても、負ける心配だけはない。
こちらからの攻撃の主力は、『セルフバーニング』によるダメージ返しとウコムの恩寵。前者で『叩きつけ』を返せば500~900、後者が発動すれば1000~1800程度のダメージを与えることができる。
『セルフバーニング』が張られているあいだは、閃きを期待しながらオブシダンソード、精霊石の杖、体術で攻撃を行なう。まあ、閃いたところで、『羅刹掌』でもダメージは600前後だが……。
『マルチプレックスアイ』でマヒしてばかりで攻撃の機会がなかなかないうえ、こちらの攻撃が貧弱なせいで、倒すまでに1時間以上かかってしまう。しかも、1ターン目をのぞけば負ける要素は皆無なので、緊張感ゼロ。正直、途中で飽きそうだった……。