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BATTLE5 vsサル―イン完全体(PART2)

 

パターンのおさらい

 ……と最初は思ったのだが、マジメに計算したりシミュレートしたりしているうちに、なんだか勝てそうな気がしてきた。今度は真剣に倒すつもりで挑んでみる。
 まず、サルーインの行動パターンをおさらいしておこう。

■サルーイン第1形態の行動パターン
●ターンごとに以下のような行動の候補を持ち、候補のなかからランダムで行動を決める
b9b278dd3c495209fb2692f099a344ea※( )内は、実際のプレイでの統計によるおおよその確率
※候補がcやdのときに術を使うことは少なめ(とくに、幻術と魔術はまれ)

●各ターンの行動の候補は、下記のように推移する

a→b→c→c→d→(bにもどる)

※ふたり以上で戦う場合は、こちらの戦闘不能者を『アニメート』であやつろうとする行動もとるが、ひとりで戦う今回には関係ない話なので、省略している

■サルーイン第2形態の行動パターン
●ターンごとに以下のような行動の候補を持ち、候補のなかからランダムで行動を決める。ただし、第2形態になってから数えて7ターン目、14ターン目、21ターン目……という7ターンの周期で、通常の行動のかわりに『剣の雨』を使い、柱を復活させる(柱が1本もない場合は、柱の復活のみを行なう)
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●各ターンの行動の候補は、下記のように推移する。ただし、第2形態になったあと、どの部分からループがはじまるかは固定されていない

A→B→C→C→(Aにもどる)

※ふたり以上で戦う場合は、こちらの戦闘不能者を『アニメート』であやつろうとする行動もとるが、ひとりで戦う今回には関係ない話なので、省略している

 行動パターンの基本となる上記の性質は、ディステニィストーンを捧げていてもいなくても同じ。ディステニィストーンを捧げた場合に差が出るのは以下の点だ。

●オブシダンソードを捧げていると、『サルーインソード』が『オブシダンソード』に変わる
●ディステニィストーンを6個以上捧げていると、1ターンに2回以上行動することがある
●1ターンに複数回行動する場合、基本的にはそのターンの候補のなかから行動を2回以上選ぶ
●『剣の雨』のターンに2回以上行動する場合、『剣の雨』以外の行動の候補はCのものになる

第2形態の攻撃に耐えろ!

 さて、HP30のアイシャひとりで、どうやったらサルーイン完全体を倒せるか。
 最初に考えたのは第2形態への対処。前述のとおり、サルーイン完全体との戦いでは、ディステニィストーンによる術の無効化はできないが、それでも、いくつかの術には対抗する方法がある。これもすでに述べたとおり、水術は怪魚の石鱗で補強したアイテムで無効化できるし、火術は耐火防御を高めておけば怖くない(耐火防御補正+250なんて極端なことをやらなくても、火神防御輪と耐熱手袋があれば十分)。また、タイタスグリーブを装備すれば土術も無効化が可能だ。
 ここで注目したいのが、通常のサルーインの攻略でも利用した、Aのターンのスキ。このターンの攻撃のうち、『火の鳥』は耐火防御で、『クラック』と『デルタ・ペトラ』はタイタスグリーブで防げる。『ヴォーテクス』は魔法盾破壊のみなので怖くない。
 つまり、このターンは『ダークネビュラ』さえこなければノーダメージで切り抜けられる。しかも、サルーインは完全体であっても、Aのターンは1回しか行動しない。1ターンのうちに何回も危険を冒さなくてすむのだ。
 よって、『オーヴァドライヴ』の切れ目をすべてこのターンに持っていけば、アイシャの生存率は100%とはいかないまでも、サルーイン完全体との1対1とは思えないほど高めることができる。

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↑HP30。通称アイシャ。術耐性の天才だ。サルーイン完全体の術だって耐えて見せらあ。
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↑でも、『ダークネビュラ』だけはカンベンな。
『オーヴァドライヴ』の変則利用

 『オーヴァドライヴ』の使いかたにも変化を加える。通常、『オーヴァドライヴ』で一方的に攻撃したいときは、「『ウォーターガン』+『オーヴァドライヴ』」や、「水竜剣の技+『オーヴァドライヴ』」、「ウコムの鉾の技+『オーヴァドライヴ』」といったように、何らかの攻撃とセットで行なうのが定石。攻撃せずに『オーヴァドライヴ』のみを使っても、ターンが進むだけで何の意味もないのだから、当然といえば当然だ。
 しかし、今回の攻略では、その定石に逆らった行動をとる。
 前述のとおり、サルーインの攻撃のうち、Aのターンだけはある程度安全。逆に、Aのターン以外はあまりにも危険すぎる。Aのターン以外でサルーインに行動を許せば、一瞬で倒されてしまうだろう。
 そこで、Aのターン以外のサルーインの行動は、すべて『オーヴァドライヴ』ですっ飛ばす。Aのターンは4ターン周期でまわってくるので、アイシャの行動は「『オーヴァドライヴ』→『オーヴァドライヴ』→『オーヴァドライヴ』→攻撃」のくり返しが基本となる。
 『オーヴァドライヴ』を連続で使うあいだ、原則的に攻撃は行なわない。毎回攻撃しようとしてたら、BPもLPもとてももたないからだ。基本的に『オーヴァドライヴ』は、敵の動きを止めながら攻撃するためではなく、危険なターンをスキップするために使うのだ。

柱の復活時の対処法

 ここで考えておかないといけないのは『剣の雨』のターン。このターンと『オーヴァドライヴ』の切れ目が重なると、サルーインにAの候補以外の行動を許すことになってしまう。
 とはいえ、『剣の雨』のターンは、サルーインは1回しか行動しない場合が多い(ような気がする)。柱をすべて壊しておけば、柱が復活するだけでアイシャはダメージを受けない。柱が復活すると与えるダメージ量は減ってしまうが、倒されるよりはずっとマシだ。柱の復活はとりあえず気にせず、アイシャの行動は変更しないことにする。
 なお、サルーインが『剣の雨』のターンに2回以上行動する場合、2ターン分の行動を行なったと見なされる。そのため、つぎにAのターンがまわってくるのは4ターン後ではなく3ターン後、『剣の雨』のターンがまわってくるのは7ターン後ではなく6ターン後となる点に注意が必要。そうなったときは、こちらも『オーヴァドライヴ』のターンを1回減らし、相手に合わせていかなければいけない。
 まあ、2回以上行動されるときは、2回目の行動で倒される可能性が非常に高いので、そこまで考える必要はあんまりなかったりするけど……。

光子魔法盾スターライト

 以上が、第2形態に対する基本的な戦いかた。では、その前の第1形態に対してはどう戦うのが良いだろうか。
 サルーイン第1形態には、第2形態のAのターンのような決定的なスキはない。サルーインの行動が『ヘルファイア』『ウォーターガン』『ロッククラッシュ』ばかりなら攻撃されても平気だが、すべてのターンでそれを期待するのはムシが良すぎる。
 そこで、魔法盾による回避に賭けることにした。使う魔法盾は『スターライトビット』一択。光術に対応していないローザリア術法士でもLPコストなしで使えるうえ、5回使ってビットの数を最大にすれば、「全属性を回避可能な魔法盾」のなかでは最高の回避率を得られる。
 おあつらえ向きなことに、『オーヴァドライヴ』の効果中は、5連続行動が可能。バトル開始直後に「『オーヴァドライヴ』→『スターライトビット』×5」の順に行動すれば、もっとも信頼性の高い魔法盾を初手で張ることができるのだ。
 とはいえ、魔法盾の回避率はビット5つでも50%。しかも、『オブシダンソード』や『神威・無窮自在』は、魔法盾では回避しづらい性質を持つ(今回のプレイでこれらの攻撃を実際に回避できたのは90回中31回で、約34.4%だった)。サルーインに攻撃の機会を与えれば与えるほど、回避しなければならない回数が増え、勝率はぐんぐん下がっていく。『オーヴァドライヴ』と『かすみ二段』を駆使し、一刻も早く第1形態を突破することが大切だ。
 もうひとつ、サルーインより先に行動するというのも良い対処法。サルーインが何をしようとしたところで、先に『オーヴァドライヴ』を使ってしまえば関係ない。アイシャの素早さはできるかぎり上げておき、かつ素早さをプラスしてくれるアイテムを装備しておきたい。とくに、1ターン目はまだ魔法盾がないので、先に『オーヴァドライヴ』を使えることか、敵の攻撃が『ヘルファイア』ないし『ウォーターガン』であることを祈るしかない。

参照情報

  • スターライトビットの回避率 P.437
能力値と恩寵値の再調整

 アイシャの能力値は、通常のサルーインに勝てる程度の値ではまったく足りない。デーモンコマンド、イフリート、ディープテンタクラーあたりを狙ってバトルを重ね、下記のようにして能力値を上げた。

■能力値の上げかた
サル―イン完全体2(能力値の上げかた)

 当然、HPが上がってしまったら即リセット。腕力は片手斧技よりも両手斧技のほうが上がりやすいが、それだとHPが上がりやすすぎるので使わなかった。
 最終的なアイシャの能力値は以下のとおり(装備による修正はのぞく)。

■サルーイン完全体戦の最終的な能力値
サル―イン完全体2(サールイン完全体戦の最終的な能力値)

 ちなみに、イフリートを倒しまくっているあいだにフラショナルがさらに2個、ディープテンタクラーを倒しまくっているあいだに精霊銀プレートが1個手に入った。使い道がないけど……。
 能力値を上げる作業は、神殿で術を買って恩寵値を上げる前にやっておかねばならないので、能力値上げのあとは恩寵値上げをやり直す。通常のサルーイン戦の準備と同様、騎士団領で聖獣陣を出しまくったあと、術の購入とイベントでミルザの恩寵値を上げた。実戦時には、ミルザの恩寵値は1894に、ほかの神の恩寵値はすべてゼロになっていたはずだ。

行動計画のポイント ~初手~

 以上を踏まえて、実戦の計画を練る。まず、装備するものを下記のように決めた。

■サルーイン完全体戦で装備するもの
サル―イン完全体2(サルーイン完全体戦で装備するもの)

 さらに、ターン開始時の残りBP、行動によるBP消費量、ターン終了によるBPの自然回復量、ミルザの恩寵の発動によるBP回復量、攻撃で与えるダメージ量などを事前に計算し、バトル終了までの全ターンでどう行動するかを決めておく
 計画を練るうえでポイントとなるのはまず、バトル開始直後。前述のとおり、アイシャは『オーヴァドライヴ』後に『スターライトビット』を5回使って、魔法盾を張る必要がある。このときのBPの推移を見てみると、つぎのようになる。

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 3ターン目開始時の残りBPがわずか7。これでは『オーヴァドライヴ』が使えず、いきなり戦線が崩壊してしまう
 しかし、アイシャの2ターン目の行動は『オーヴァドライヴ』ではない。ということは、このターンにはミルザの恩寵が発動する可能性がある。もしミルザの恩寵が発動していれば、2ターン目終了時にBPがあと18回復。そうなれば、3ターン目開始時の残りBPは25となり、『オーヴァドライヴ』が使用可能だ。
 よって、2ターン目のミルザの恩寵の発動は、勝利の必須条件となる。恩寵値1894での発動確率は75.76%とかなり高いが、もし運悪く発動しなければ、これ以上戦っても勝ち目はない。時間のムダなので、さっさとリセットしてやり直す。

行動計画のポイント ~ローテーション~

 もうひとつの重要なポイントは、第2形態突入後、「『オーヴァドライヴ』→『オーヴァドライヴ』→『オーヴァドライヴ』→攻撃」のローテーションをスタートしたあとのBPの推移だ。仮に、BP満タンの状態からこれをはじめたとすると、

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 このように回転することになる。技術強化の妙薬や『奇蹟の水』でBPを回復するまでに、『かすみ二段』×5による攻撃が2回行なえるわけだ。
 このローテーションをさらに改良。BPを回復する直前に『オーヴァドライヴ』を使うだけなのはもったいない。どう転んでもつぎのターンにはBP回復を行なうことになるのだから、このターンはもうBPの消費量を気にしなくていい。『ウォーターガン』も使用して、少しでもダメージの足しにするべきだ。

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 これが基本のローテーションとなる。途中でミルザの恩寵が発動した場合は、技術強化の妙薬や『奇蹟の水』を使う前に、「『オーヴァドライヴ』→『オーヴァドライヴ』→『オーヴァドライヴ』→『かすみ二段』×5」をもう1セット加えることが可能だ。
 技術強化の妙薬も聖杯のEPも尽きたあとは、最後の全力攻撃を行なう。このときは『かすみ二段』にこだわらず、BP&LPの許す範囲で、最強の攻撃を5回たたきこむ。それでも倒せなければさらにそのつぎのターン、速度補正の高い『電光石火』や『ハヤブサ斬り』で特攻を仕掛ける。それでもまだ倒せなければ……おとなしく負けるしかない
 以上を踏まえた、バトル終了までの全行動の基本計画は下記のとおり。これをベースとして、実戦ではミルザの恩寵が発動するタイミングに合わせて行動を修正していく。予想ダメージ量は73ターン目でサルーイン完全体の最大HP(90000)を超えており、「これなら勝てる!」と確信を持った。

■サルーイン完全体戦の行動計画
サル―イン完全体2(サルーイン完全体戦の行動計画)

参照情報

  • 技の速度補正 P.384
突破確率

 ……問題は、この作戦が成功する確率だ。これまでに述べてきた内容をよく見ればわかるとおり、運に頼る場面がかなり多い
 まず、第1形態の攻撃に耐えられるかどうか。サルーインが第1形態のあいだ、アイシャが攻撃される可能性のあるターンは5回(1、3、5、7、10ターン目)。それらのうち、バトル開始直後の1ターン目は魔法盾がないので、アイシャがサルーインよりも先に行動するか、敵に『ヘルファイア』または『ウォーターガン』を使ってもらう必要がある。それ以外のターンは、「アイシャが先に行動」「敵の攻撃を魔法盾で回避」「敵が『ヘルファイア』か『ウォーターガン』か『ロッククラッシュ』を使用」のいずれかになればセーフだ。

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↑第1形態に攻撃されるとほぼオシマイ。
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↑たまにはこんな幸運もなくはない。

 つぎに、ミルザの恩寵が発動する確率。2ターン目に発動することが勝利の必須条件なのはすでに述べたとおりで、その確率は75.76%となっている。
 以降もバトル終了までに、ミルザの恩寵が最低でもあと3回は発動してもらわないと勝てない。発動率そのものは2回目が66.28%、3回目が57.96%、4回目が50.68%だが、技術強化の妙薬を使うターンに発動してもダメ。BPが満タンのときに、BPを回復する恩寵が発動しても何の意味もない。
 それから、第2形態のAのターン。このターンに『ダークネビュラ』を使われたらアウト。撃破までに通過するAのターンは、最少でも14回。そのあいだ、1回たりとも『ダークネビュラ』を使われてはならない。そのほか、サルーインが柱を復活させるターン(34ターン目と62ターン目)に2回攻撃された場合も、よほど運が良くなければ失敗となる。
 以上をまとめると、

●1ターン目でアイシャが先に行動するか、『ヘルファイア』『ウォーターガン』のどちらかを受ける
●2ターン目でミルザの恩寵が発動する
●3、5、7、10ターン目のすべてで、アイシャが先に行動するか、敵の攻撃を魔法盾で弾くか、『ヘルファイア』『ウォーターガン』『ロッククラッシュ』のいずれかを受ける
●技術強化の妙薬を使うターン以外で、ミルザの恩寵があと3回以上発動する
●Aのターンで、最低でも14回連続で、『ダークネビュラ』を受けない
●柱が復活するターンに複数回行動されない

 これらの条件をすべて満たさなければならない。ひとつでもこぼしたら負けだ。
 実際の確率は……ちょっと計算できない。確率が何%なのか不明な要素が多いし、それがわかったとしても、計算が複雑になりすぎる。
 ただ、あんまり高確率ではないことだけは確か。2%もあればいいほうかなあ……。
 ともかく、あとは実際にチャレンジしまくるだけだ。