出版・編集 | デジキューブ |
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著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 2000年4月13日 |
価格 | 1,700円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 496ページ(オールカラー) |
書籍コード | ISBN4-925075-75-6 |
出版・編集 | スクウェア・エニックス |
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著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 2006年7月20日 |
価格 | 1,700円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 496ページ(オールカラー) |
書籍コード | ISBN4-7575-1734-3 |
謎に満ちたストーリーや世界背景の分析をはじめ、各アビリティの活用法、アイテムの合成法則などをわかりやすく紹介。クリアまでのルートを解説するQUESTの章では、230ページにわたって各マップを攻略していく。各章を締めくくる「ULTIMANIA式遊びかたの提案」には、パズルモードの攻略やタイムアタックの解説といった、やりこみ系の情報が満載。ベニー松山によるオリジナル小説や、本作のディレクターをつとめた松野泰己氏をはじめとした開発スタッフへのインタビューなどは、『ベイグラントストーリー』ファンならば必見。
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ディレクターの松野さんとは、この本の打ち合わせのときが初対面でした。それまで僕が松野さんに対して持っていたイメージは、ゲームへの思い入れが異常に強い、まさに根っからのクリエイター、といった感じだったのですが、意外にも本人から出てきた言葉は「僕は自分のことをクリエイターとは思っていないんですよ。僕の下にいるスタッフがクリエイターであって、僕は組織を統括している人間。ビジネスマンに徹しようと考えています」――。むろん、こういう言いかたをしたのは、同じチーム内のスタッフを気づかってのこともあったのでしょうが、予想外の発言に驚かされたものでした(くわしくは本の巻頭を飾っている松野氏インタビューを読んでください)。ただ、話していて感じたのは、松野さんがとてつもなくバランス感覚に優れた人だということ。こちらの質問に対して、じつに理路整然と、それでいて読者の興味を引くような回答をするのを聞いていると、ゲーム制作においても、きっと細やかな気配りとともにツボを心得た作りこみを行なう人で、だからこそあのクオリティが実現できているんだろうなあ、と想像せずにはいられませんでした。「自分のことをクリエイターとは思っていない」と言っても、ほかの開発スタッフの話を聞いたり、仕上がった作品を見れば、松野さんがどれほどのクリエイティブマインドを持って作っているかは、十分すぎるほど伝わってきます。そんな松野チームの名作『ベイグラントストーリー』をまだ体験していないというかたは、ぜひ本書を片手にプレイし、まさしく職人芸と言える作りこみ具合を堪能してみてください。
『ベイグラント』は個人的にひどく好きな作品で、トータルのビジュアルイメージがじつに幻想的だった。ムービーに頼らない映像も好みで、それだけに嬉々としてストーリーパートを書いたと記憶している。方法論としてはそれまでのスクウェア作品よりも『バイオ ハザード』シリーズ寄りになったが、この物語の骨太さとシリアスさを考えれば正解だったと今も思う。自分の記憶に対しだんだん確信が持てなくなってくる主人公アシュレイは、ショートストーリー上でその心情をもてあそぶ意義が明確にあって、書きやすいし書き終えての満足感もあった。『2』、やりたいナー。
解体真書やULTIMANIAのINDEXには、毎回いくつかの“隠しワード”が入っている。ゲームの内容には直接関係しないものの、本のなかで使われた意味深な言葉……まあ、ぶっちゃけて言えば、お笑い用単語をまぶしているのだ。それを見つけて笑ってもらえれば、毎回ネタをひねり出すのに苦労している担当者としては、まさに「してやったり」の心境。ぜひINDEXも熟読してくれい。ちなみに、この本のINDEXには、衣装に関する2語を仕込んでいる。
武器の好みは千差万別ですが、自分は攻撃のテンポがいいスタッフ(杖)が好きで、「ねじれたつえ」という意味深な名前をつけて愛用してました。しかも、どこかのページにこっそり載せてます。
総マップ数330以上。おまけに敵の装備や能力値がマップごとにちがう。というわけで、「マップ担当」といいながら、アイテムやモンスターについても調べなければならない。結局、マップページだけで200ページを超えてしまいました。ひと昔前の攻略本なら、これだけで1冊分の情報量。この“濃さ”がベントスタッフの攻略本のウリですな。
印刷所入れまで残り1週間という状況のとき、頭のなかに閃きが走り、各リムへのおおまかな攻撃命中率を一気に調べて書きこむという暴挙に出る。かくして記載されたリムごとの星マークは、きっと「欠けていたパズルのワンピース」だったのだと思う。
この本から、タイムアタックにプレイステーション2を導入。本来であれば、初代プレイステーションのタイムも併記するべきなのだけれど、どうにもプレイ時間が確保できず、断念することに。初代ユーザーのかた、本当にすみませんです(´`;
『タイムアタックバトル』をより短時間でクリアするためには、下準備として覇王の霊薬を200個以上集めなければなりませんでした。単純作業のくり返しでかなりの忍耐力を必要としたのですが、結果的にはほぼカンペキな記録が出せてよかったと思います。
初プレイの日に徹夜してしまったほどハマったゲームです。チェインをつなげるために要する集中力のせいか、ゲームプレイ中の社内がまるで水を打ったかのような静けさで、かなりおかしかった(笑)。また、攻略本史上最暗のマップでは?とまで思える“避難通路”の処理には苦労させられました。
従来どおり人物紹介などの設定関係を担当しました。今回はストーリー的な補完はベニー氏の小説にまかせ、考察専用のページは設けないことに。そのぶん余裕ができたので、「QUEST」の探索入門やマップ解説、モンスターデータのチェックなどに携わり、ちょっと新鮮な気分でした。また、ディレクターの松野さんへのインタビューに同行したのですが、とってもカッコよくて感動! この本にも写真が載ってますが、実物はもっとステキなんですよ~。
はじめてほかの人とコンビを組んで、アイテムコーナーを担当しました。面倒くさいところは相棒にまかせて、アイテムリストとかのラクそうな部分をやるぜぃ、とか思っていたら、予想を超えるアイテム数に大苦戦。さらに、武器防具の複雑な合成法則を表にまとめて、実際にプレイしながらチェックチェック。そういえば少し前の本でも似たようなことをしていたなあ。
攻略本を作るため何度もゲームをプレイしていると、そのうち登場キャラクターに愛着を持つようになってくる。本作でもシドニーやジョシュアを支持する声が聞かれるなか、オレは敢然と「ヘイトリッド分析官(オープニングでタバコを吸っているおばさま)がステキ説」をブチあげたところ、一笑に付されてしまった。なんで?