| 発行 | アスキー （再刊版：エンターブレイン） |
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| 著 | スタジオベントスタッフ |
| 発売日 | 1997年12月18日 |
| 価格 | 1,600円＋税 |
| 判型 | A5判 |
| ページ数 | 432ページ（オールカラー） |
| 書籍コード | ISBN4-89366-895-1 （再刊版：ISBN4-7577-0744-4） |
約6ヵ月を費やして『サガフロ』を深く突きつめた、ボリュームたっぷりの愛蔵本。タイムアタックや変身システム解剖といった徹底攻略、小説「ヒューズのクレイジー捜査日誌」など3編の読み物、さらには膨大な量の設定イラストやCG、楽譜などを掲載している。巻末には、小林智美イラスト集およびインタビューと、各シナリオのラストボス攻略法も特別収録。
(C) 1997 スクウェア
(C) 1997 ASCII
’97年10月下旬発売予定だったのが、遅れに遅れて、実際に店頭に並んだのは12月18日。その間、発売を待ちわびた『サガ』フリークの読者から「えーっ、まだ作ってるんですかっ！」と暖かい(？)激励の電話をいただいたり、小説を書かずに針の城でひたすらモンスターを倒しまくっているベニー松山を「えーっ、まだ稼いでるんですかっ！」と暖かく激励したり、といろんなことがありました。あ、発売が遅れたのはベニ松のせいじゃないですよ、念のため（←フォローになってる？）。そんなこんなで、『サガフロ』は「解体真書」「裏解体真書」2冊の制作に約半年を費やしたわけですが、河津さんや小泉さんをはじめとする開発スタッフのかたがたと親しくなれたり、小林智美さんの自宅におじゃまするなど、ふつうではなかなかできない貴重な経験をさせてもらいました。ピンクの表紙カバーを見るたびに、そうした日々が懐かしく思い返されます。
P.S.1.蛍光灯にあてつづけると表紙カバーが変色してしまうので、保管は暗いところで！
P.S.2.「ザ・キング・オブ・リージョン’97」のイラストを描いたのが、『×××イ×ピ×××』でおなじみの×井×二さんだなんて、恐ろしくて言えない……。
原稿用紙300枚を超えるシナリオ補完小説「ヒューズのクレイジー捜査日誌」。幻となってしまった8人目の主人公・IRPO捜査官ヒューズを、7つのシナリオすべてに関わったと仮定してストーリー統合を図ろうという、まさにクレイジーきわまりない試みだった。ところが、各キャラクターをどこに配置してどんなことをさせるかという設計図を引き終えたあとは、もうノリに乗って一気呵成に書き上げたような……ラストの超連携が書きたくてしょうがなかったんだなあ、きっと（笑）。それにしてもスゴイのは河津さんをはじめとするサガフロチームのみなさま。これだけ好き勝手書いても、注文ひとつつけることなく容認してくれました。たまに「○○はこんなコトしないんだ！」とかクレームが返ってくることもあって、公式本のストーリーパートは実際に戦々恐々なのですが、ここまで懐の深いかたがたにはなかなか巡り逢えません。感謝感激であります。
小林智美さんのインタビュー後、「いま、こんなの作ってるんです」という言葉とともに見せていただいたのが、『FFVII』のクラウドのフィギュア用ヘッド（頭部パーツのことね）。「エアリスも作ってますけど、全然進まなくて……」ともおっしゃっていた。小林智美イラストの『FF』、ちょっと見てみたい。
連携のコーナーでは、お遊び記事が多めにできて楽しかった。「月影の幻夢の逆風の炎の草薙の剣」と「ララランページ」はいまでもお気に入りです。
YMOが好きで「ビデオゲームミュージック」を聞き、それをきっかけにゲームミュージックの世界に魅せられた僕にとって、『サガフロ』のBGMは、ハードのスペックの低さを作曲者の創意工夫でカバーしていた古き良き時代の香りがする、じつに心地よいものでした。『サガフロ』のBGMを担当した伊藤賢治氏のインタビューに立ち会えたことは、本書を制作していたときの一番の思い出です。
いまだから言える話（1）：エミリア編のタイムアタックは、ライザがはじめて閃いた剣技が『無月散水』という奇跡のおかげで1分短縮。
いまだから言える話（2）：情報自体は正しいが、開発2部でしか実践できないという猛烈に恥ずかしいミスを残し、みそぎ決定。
ワケあって、ほとんど自宅で作業してました（泣）。が、本の進行が妙にゆるやか（？）だったのと、ほかのスタッフの助けもあったおかげでなんとか仕上げることができました。そしてこの本の一番の思い出は、本制作の打ち上げの席でスクウェアの小泉さんとお話ししたときに、ガチガチに緊張したあげく、「『ロマサガ3』のトリプルソードってどうやって取るんですか？」というしょうもない質問をしたことかな（笑）。でも、「巨人から無刀取りです」と気さくに答えてくださった小泉さんにひたすら感謝。
裏解体真書でも大量の画面写真を撮影。とくに変身可能モンスターDATA一覧の気絶ポーズ写真（P.157～163）は、本当に変身できるか確認する作業もかねての撮影だった。バトル後にクーンやコットンが煙に包まれたときは、緊張感で胃がキューキュー。
リュートと一緒にのほほんとモンスター調査をしていたはずが、いつのまにやら謎の小説を書くことに……（；；）。サガファンのみなさん、本当にごめんなさい。自分ではすでに何をやったのか覚えてません。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
