発行 | チュンソフト |
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著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 2005年12月20日 |
価格 | 1,200円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 416ページ(オールカラー) |
書籍コード | ISBN4-924978-49-3 |
エンディング後に入れるようになるダンジョンを含めた全47ダンジョンを徹底攻略。物語の流れがひと目でわかる「シナリオ進行チャート」、エンディング後に起こる変化についてくわしく解説する「エンディングからのスターターガイド」、本作の隠し情報を一挙に公開する「ポケダンひみつ情報局」など、お役立ち情報も充実。すべてのどうぐ、ポケモン、わざのデータを網羅した「どうぐコンプリートファイル」と「ポケモン&わざデータリスト」は、冒険のおともとして、さまざまな局面で活用できる。仲間になるポケモン全386体の詳細情報を集めた「~公式ポケモン名鑑」と同時に発売された。
(C) 2005 Pokemon.
(C) 1995-2005 Nintendo/Creatures Inc./GAME FREAK inc.
(C) 1993-2005 CHUNSOFT.
この本のダンジョン攻略ページで使われている、敵のフロア別出現データに各種パラメータと攻略ガイドを組み合わせて見せる手法は、僕らスタジオベントスタッフが考えに考え抜いて作り上げたフォーマットです。最初に使用したのは、「トルネコの大冒険3 公式パーフェクトガイド」のときでしたが、この形にたどり着くまでには、かなりの試行錯誤をくり返しました。大変でしたけど、自分たちならではの見せかたを考えるというのは、攻略本制作のおもしろさのひとつなんですよ。
この「パーフェクトガイド」で唯一心残りなのが、4つの隠しダンジョンのデータを掲載できなかったこと。まあ、“隠し”なんだから仕方がないんだけど。さて、本の発売後、その隠しダンジョンに行くための特別救助依頼が配布されるということで、生まれてはじめてポケモンセンタートウキョーへ。しかし、子ども連れの家族や女性客でにぎわうなか、男ひとりで場ちがいなところにきてしまった気分になり、端のほうでコソコソとDSを取り出してワイヤレス通信で依頼を受け取った。あのときは、“これは息子へのプレゼントですよ”的な空気を漂わせればよかったのだろうか……。
本の完成直後、正月休みを利用して兄夫婦の家へ遊びに行った。そこの甥っ子は『ポケモン』の大ファンで、クリスマスにはニンテンドーDSと『青の救助隊』をもらったとのこと。さっそく一緒に遊ぼうとしたら、甥っ子が「ピカチュウを主人公にしたい」と言うので、「発売したばかりの公式パーフェクトガイドを読めば簡単になれるよ(棒読み)」と教え、渡したばかりのお年玉でこの本を買ってもらった。日本経済の一端を垣間見た気分です。
願いの洞窟にチャレンジし、順調にB80Fまで降りてきたところで、うたごえのいしを忘れたことに気づいたマヌケ野郎がウチのスタッフのなかにいます。指差して笑ってやりましょう。わたしのことですが。
ほかの『不思議のダンジョン』シリーズとくらべると易しめな『ポケモン不思議のダンジョン』ですが、エンディング後に入れるダンジョンは、きちんと対策を考えていないとひどい目にあうことも。砂漠地帯の「すなあらし」のフロアでどく状態になって、減りつづけるHPに悲鳴をあげたり、南の洞穴B1Fで『じばく』と『マグニチュード』を一気に受けてあっけなく力尽きたりしたのも、いい思い出です。
『不思議のダンジョン』シリーズには、数々の楽しみかたがあるわけですが、そのひとつに「冒険の履歴(本作で言う『かつやくのあと』)をすべて埋める」というものがあります。これは、すごく高度なことを要求されたり、やたら大変なことを実行しなければならなかったり……と、根気もいるし、なかなか難しいんですが、本シリーズを長く楽しめる要因のひとつと言っても過言ではないほど、好きな人は好きだし、私ももちろん好きです。
ただ、あえてひとつだけ不満な点を言わせてもらうと、「冒険の記録を消去しても、冒険の履歴に登録された項目は残る」ことです。これにはプラスの面もありますが、逆にマイナスの面もあって、たとえば、気分を新たにしてもう一度はじめから冒険をやり直そうとするときとか。以前の冒険の履歴が残ってるとなんとなくイヤだし、今回の冒険で「あー、やっと登録できた。ほっとひと息」という楽しみとか安堵感とかが半減したりすると思うんです。何回でも遊べる『不思議のダンジョン』だからこそ、「冒険の記録を消去」と「冒険の履歴も含め、全データを消去」の2種類のデリート方法を作ってほしいんですが……チュンソフトさん、ダメ?
攻略記事を書くとき、「ランダム要素」は大きなライバルとなります。今回攻略を担当したダンジョンのうち、地底遺跡としあわせの塔には、ミュウ、ラッキー、ハピナスというポケモンが超低確率で出現するので、原稿を書くために頑張って捜しまわるのですが、何回行っても会えやしない。ラッキーだ!と思ってよく見たらプクリンだったり、フロア全体を攻撃するわざでうっかりミュウを倒しちゃったり。このようにさまざまな苦難を乗り越えて、攻略記事は作られているのです。
最難関ダンジョンである清らかな森をクリアするべく、いろいろ試行錯誤した結果、ニョロモで挑むことに決定。水路の上を歩けたり、成長スピードが速かったり、便利なわざを覚えたりするのがおもな理由ですが、最大の理由は見た目がかわいいこと。長時間の冒険をするうえで、モチベーションを保つためにはとても大切なことです。あ、べつにかわいくないポケモンがいると言っているわけではないので……(笑)。
どうぐの章を担当しました。本作は、ポケモンを集めるのはもちろんのこと、どうぐを集めるのも楽しいゲームです。友達エリアにポケモンを集めるのと同様に、倉庫にどうぐを集めてみてください。パーツはオルゴールに変化してしまわないよう、2回にわけて持ち帰るのがポイントです。
このゲームでは、わざの連結を有効活用できるようになると敵を倒すのが比較的ラクになります。私が愛用していたのは『やつあたり』を3つ連結させるというもの。強力な反面、わざへりのわなを踏んでしまうと連結がはずれ、一気にピンチになるのが弱点。そんなわけで、私はゲーム中最強の敵はわざへりのわなだと思っています。
『ポケモン』シリーズのシステムをヘタに知っているせいか、本作用にアレンジされたわざや仕様を把握するのにえらい苦戦しました。ともあれ、大好きな2作品のコラボに立ち会えて、楽しく作業ができたと思います。
こちらの本では、チュンソフトにおじゃましてインタビューを見学。『ポケモン』を愛する川村さんは、小柄でキリッとしていて、まとっているオーラがカッコイイかたでした。同じ女性として、あのかっこよさはぜひ見習いたいなぁ、と。もちろん“愛の注入担当”というところも忘れずに、です☆