発売 | 電波新聞社 |
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発行・編著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 1998年11月13日 |
価格 | 1,600円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 448ページ(カラー256ページ) |
書籍コード | ISBN4-88554-495-5 |
各技データからISMによるキャラクター性能のちがいまでを完全網羅しているほか、マンガ家の小林真文が描く「スタジオベントスタッフ実態レポート」、独断と偏見による「対戦格闘裏用語集」といった、ハイテンションなコーナーも多数掲載。巻末では、全キャラクターのデモシーンやエンディングに加えて、『ストリートファイター』シリーズの歴史を紹介している。
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この本がそれまでのALL ABOUT シリーズとちょっとちがうことに気づいた人はどれくらいいるでしょう? そのちがいは、背表紙を見ればわかります。「発行:スタジオベントスタッフ 発売:電波新聞社」――そう、ベントスタッフが、はじめて発行元になった記念すべき本なんです。一般のかたには意味がわからないかもしれないので簡単に説明しておくと、発行元になるっていうのは、それだけその本についての責任を負うってことなんですね。売れたときの収益が大きくなるというメリットはあるんですが、反面、売れ残ったときのリスクも負わなければなりません。だから、どんなに頑張って制作しても、予想よりも売れなかったら赤字……ということになる可能性すらあるわけです。そういう意味で、ベントスタッフが発行元である、この本と「A.A.カプコン対戦格闘ゲーム1987-2000」「A.A.SNK対戦格闘ゲーム1991-2000」は、いつも以上に気合いを入れて作った記憶があります。どれも自信作なので、まだ読んでいないというかたは、ぜひぜひお買い求めください。
動作時間とドット数をひたすら数えてました。その結果、自分が担当したゲームシステムのページは文字と表だらけです。頑張って読んでください。
作品を重ねるごとにせまくなる春麗の空中投げの間合い。とくに『ストZERO3』では、全キャラクターが空中投げを持っているにもかかわらず、最弱と言っていいほどせまくなってしまった。ああ、不用意にジャンプしてくる相手をバッタバッタと投げまくっていたころが懐かしい……。
27キャラクター×3 ISMの全データ調べで悲鳴をあげ、休みなくつづく仕事の反動でストレス性ジンマシンが発症し、突如襲ってくるカユみのせいで仮眠すらもまともにとれなくなる。攻略本を制作していると、地獄のひとつやふたつは出てくるが、この本の制作中に見た地獄を超えるものは、いまだにない。
『スパIIX』が好きな自分としては、X-ISMのキャラクターの操作感覚は、できれば全部『スパIIX』っぽくしてほしかった、というのはあまりにもワガママ? 話は変わりますが、この本の見どころはやっぱり小林真文犬先生のマンガですな! あと用語集とか。どすこい本田くんも何気に自信作です(ウソ)。
この本の対2P戦攻略では、使用キャラクターが極端に多かったため、計10キャラクターを担当しました。プライベートな悩みなども重なり、非常に大変だったのですが、それ以上にやりがいがありました。なお、私事にもかかわらず、親身になって相談に乗っていただいた会社のかたには、本当に感謝しています。どうもありがとうございました。
背景やエンディングの写真は、実際のゲーム画面をキャプチャーし、マッキントッシュ上できれいにつなぎ合わせている。うまくつながらない部分では、こまかく切り貼りしたりドットを打ったりした。とくに、雨が降り木々が揺れる「シークレットポイント48106」は超難産。それが2枚もあるとは……。ぐったり。
対戦格闘ゲームがとても強い人たちを相手に、発売前の『ストZERO3』を好きなだけプレイできる。そんな天国のような状況も、原稿を書きはじめるまでのわずかな期間でした。たった2ページの対戦攻略を書くことがこれほど大変とは。さて、本が発売されてしばらくたったころ、とあるゲームセンターで『ストZERO3』の大会に参加することになりました。「ALL ABOUT」で対戦攻略を書いたオレが負けるわけにはいかねぇ。いや、負けるものか! 1ラウンドでも取られたら腹を切る覚悟で挑んだ闘いの結果は……。いやぁ、意気ごみだけで勝てるほど、世のなかアマくないようですな。