発行 | 電波新聞社 |
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編著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 1996年11月28日 |
価格 | 1,437円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 288ページ(カラー128ページ) |
ムックコード | 69185-70 |
アーケードゲームの攻略本としては珍しく、ゲームとほぼ同時に発売された画期的な一冊。プレイヤーが使用可能なキャラクター4人に加え、CPU専用キャラクター8体の全技データ&攻略法を網羅しており、1コインクリアを達成するうえで知っておくと便利な情報も多数掲載している。巻末袋とじでは、最強キャラクターの作りかたや隠しパスワードなどを公開。
(C) CAPCOM CO.,LTD. 1996 ALL RIGHTS RESERVED.
アーケードゲームとしては信じられないくらい、早い時期に発売された完全攻略本でした。じつはこの本、新感覚の格闘ゲームである『ウォーザード』を広くPRし、なおかつプレイヤーにゲームシステムを早く理解してもらおうと、カプコン完全協力のもと、ゲームと同時発売を目指して作られた一種の戦略商品だったんです。だから隠し情報類は、ALL ABOUT シリーズ初の袋とじで巻末にまとめ、立ち読みできないようにするなどの処理がほどこしてあります。ただ、ゲーム本体とほぼ同時に発売されたので、とあるキャラクターの名前が発売日直前に変更されたのには対応できませんでした……。
この本の制作時にメモった各キャラクターの最強パスワードは、いまでも自分の携帯電話に記録されてます。もう使うことはないと思っていたら、「A.A.カプコン対戦格闘ゲーム1987-2000」の進行で役に立ちました。
「対戦格闘ゲームで自分好みのキャラクターに育てていく」というコンセプトは、個人的にとてもおもしろいと思うのですが、『ストII』や『ヴァンパイア』のように人気爆発とはいかず、少々残念。キャラクターの情報をパスワードで管理するのではなく、磁気カードとかに記録しておくシステムだったら、もっとちがう展開になったかもしれない。そう考えると『ウォーザード』って、時代を先取りしすぎた作品なのかも。
なんてったって、空耳の宝庫と言えばこの『ウォーザード』。ムクロが「うまいっ」と言っているように聞こえるなら、あなたも「ウォーザードの空耳を楽しむ会」の会員です(会長は長×茂雄)。いまなら会員特典として、もれなく小石氏によって、あなたを5000点コインに変えてもらえます(元ネタ:A.A.ウォーザード)。
さまざまな面でセンスが光るゲームだと思うのだが、家庭用への移植はもとより、続編が出る様子もなく残念。この本を読み返していたら、ひさしぶりに、コインを大量にばらまいたり、ムクロで心臓抜きをしたくなってきた。
『ウォーザード』に登場する敵キャラクターは、プレイヤーが使用できない反面、容姿や強さ、攻撃方法など、すべてにおいて強烈な個性を持っています。プレイヤーに対CPU戦をいかに楽しんでもらうかを追求した、カプコンの熱意が伝わってきますよね。
カプコンの女性キャラクターのなかで、お笑い担当なのはタオくらい(次点でトロン)という印象があるのはなぜでしょうか。やはり『ポケットファイター』の影響? そういえば、この本の「STAFFより」で書いた、タバサ使いが増えるという予測はハズレましたね。“イブン行きなさい!”