発行 | 電波新聞社 |
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編著 | スタジオベントスタッフ |
発売日 | 1994年12月16日 |
価格 | 1,437円+税 |
判型 | A5判 |
ページ数 | 272ページ(カラー128ページ) |
雑誌コード | 18362-01 |
登場キャラクター17人という、当時の対戦格闘ゲームとしては圧倒的なボリュームを誇る『真サムライスピリッツ』を徹底的に攻略すべく、上下巻にわけて発売。上巻は、基本戦略を考えるためのガイドとして、システム解説と技表がメインの構成になっている。膨大な量の設定原画をはじめ、開発スタッフの秘蔵イラストが載っていることも特徴のひとつ。
(C) SNK 1994
対戦格闘ゲームの攻略本では、技表本が最初に発売されて、しばらくしてから完全攻略本が発売される、という2冊セットのパターンがよく見受けられます。その起源となるのは、(外部から見ていると)「ALL ABOUT 真サムライスピリッツ」の上巻&下巻と、ほぼ同時期に某S社から発売された『真サムスピ』の2冊の攻略本でしょう。でも、じつは当初、某S社はそれまでどおり1冊しか発売を予定していなかったんです。僕がSNKに上巻&下巻の企画書を持ちこんだ数日後、仲の良かったSNKの人がコソっと教えてくれました。「ベントさんの動きを知ったS社さんも2冊にすることにしたらしいですよ」。どうして、こちらが持ちこんだアイデアが……? 大人の社会の裏側をのぞき見た気がしました(笑)。ちなみにこの本、技表本とは言っても、タイムチャートや濃厚なシステム解析、さらには爆笑イラストの数々が載っているので、読みごたえ十分の一冊です。
以降のALL ABOUT シリーズでもたびたび登場するMMR(毎日ムリせずラクしようの会)という団体は、ゲームの怪現象を紹介する原稿を書いたとき、「もっとM○Rっぽくしたほうがいい」という指示を受けて誕生しました。結局そのまんまかい。
のちに定番となる「タイムチャート」が技表に掲載された、はじめての本。このころはまだ、1目盛=4/60秒というおおまかなものだったが、タイムチャートを作成するための知識や機材がなく、担当者の山中が、黒いオーラを発しながら必死に調べていた思い出がある。この本の表紙に、大きな文字で「カラー32ページ増」と書いてあるあたりも懐かしい。当時のALL ABOUTシリーズはカラーが96ページしかなかったので、32ページはまさに大幅増なのだ……が、うたい文句がそれというのも、いま考えるとヘンな話だ。
ALL ABOUT シリーズに禁断の章が初登場。柳生課長とかトイレ掃除する天草とか超サムライスピリッツCYBERとか、いきなり強烈なネタが掲載されたため、その後の禁断の章はお笑い路線を突っ走ることになってしまった。いや、むしろそれで良かったんですが。それにしても柳生課長は偉大だったなあ。最終的にはグッズまで発売されたんだよな。出世したもんだ(課長止まりだけど)。